Windows Server 2025 のネステッド Hyper-V(Hyper-V インストールしてある仮想マシン)のネットワーク アダプターに、VLAN トランクを設定してみます。この設定により、ネステッド Hyper-V 上の仮想マシンでも VLAN が利用可能になります。
今回の環境
ネステッド Hyper-V の仮想マシン「lab-hv-01」のネットワーク アダプターでは、この時点ではアクセス モードで VLAN ID が設定されています。
- モード:アクセス
- VLAN ID:40
これは、仮想マシンの設定画面では、下記のように VLAN ID を指定してある状態です。
今回は、ネステッド Hyper-V 上の仮想マシンで VLAN を利用するために、Hyper-V 仮想マシン(lab-hv-01)の仮想ネットワーク アダプターで VLAN トランクを構成します。Hyper-V で設定可能な VLAN 範囲(0-4093)を設定して、もともと設定していた VLAN 40 は、ネイティブ VLAN として指定します。
1. ネステッド Hyper-V の VLAN トランク設定
ネステッド Hyper-V の仮想マシン「lab-hv-01」のネットワーク アダプターで VLAN トランクを設定します。
仮想マシン「lab-hv-01」のネットワーク アダプターです。
PS C:\> Get-VMNetworkAdapter -VMName lab-hv-01 | Format-List VMName,Name,SwitchName,IPAddresses VMName : lab-hv-01 Name : ネットワーク アダプター SwitchName : Virtual Switch IPAddresses : {192.168.40.21, 192.168.40.11, fe80::18f6:3b47:fcf8:8351}
この時点の、仮想マシン「lab-hv-01」のネットワーク アダプターの VLAN 設定です。
PS C:\> Get-VMNetworkAdapter -VMName lab-hv-01 | Get-VMNetworkAdapterVlan VMName VMNetworkAdapterName Mode VlanList ------ -------------------- ---- -------- lab-hv-01 ネットワーク アダプター Access 40
VLAN トランクに設定変更します。ネイティブ VLAN として、もとから設定されていた VLAN ID 40 を設定しておきます。
PS C:\> Get-VMNetworkAdapter -VMName lab-hv-01 | Set-VMNetworkAdapterVlan -Trunk -AllowedVlanIdList "0-4093" -NativeVlanId 40
VLAN トランク設定後の、ネットワーク アダプターの VLAN 設定の様子です。
PS C:\> Get-VMNetworkAdapter -VMName lab-hv-01 | Get-VMNetworkAdapterVlan VMName VMNetworkAdapterName Mode VlanList ------ -------------------- ---- -------- lab-hv-01 ネットワーク アダプター Trunk 40,0-4093
Hyper-V マネージャーで確認すると、仮想マシン「lab-hv-01」のネットワーク アダプターが「トランク モード」となり、VLAN ID が大量に表示されています。
設定画面では、VLAN トランクは表示されません。
2. ネステッド Hyper-V の疎通確認
VLAN トランクの設定後も、ネステッド Hyper-V の仮想マシンが稼働している外側の Hyper-V ホストから、lab-hv-01 の「192.168.40.11(ネイティブ VLAN / VLAN ID 40)」の IP アドレスに通信できます。
3. ネステッド Hyper-V 上の仮想マシンの疎通確認
ネステッド Hyper-V 上の仮想マシン(vm01)は、VLAN ID なしで使用しています。
設定画面では、下記のようになっています。
ネイティブ VLAN の設定により、外部と通信できています。
以上。