Windows Server 2025 の Hyper-V フェールオーバー クラスターに、Storage Spaces Direct(S2D)を構成してみます。
- 今回の構成
- 1. Hyper-V ホスト(仮想マシン)へのディスク追加
- 2. フェールオーバー クラスターの構築
- 3. S2D の有効化(記憶域プールの構成)
- 4. 仮想ディスクの作成
- 5. ボリュームの作成
- 6. CSV へのボリューム追加
今回の構成
今回は、下記のフェールオーバー クラスターを用意して、S2D によるクラスター共有ボリューム(CSV)を構成します。
- クラスター:lab-fc-02.hv.go-lab.jp
- ノード:lab-hv-03、lab-hv-04(仮想マシンで Hyper-V ホストを用意)
1. Hyper-V ホスト(仮想マシン)へのディスク追加
Hyper-V ホストはネスト構成(仮想マシン)で用意しているので、仮想ハード ディスク(.vhdx)を追加します。
S2D では本来はホストあたり複数のディスクを使用しますが、今回はひとまず CSV を構成する手順を確認をするために、それぞれの Hyper-V ホストに 200 GB のディスクを 1つだけ追加します。
1台目の Hyper-V 仮想マシン(lab-hv-03)の「設定」を開き、「SCSI コントローラー」の「ハード ドライブ」を選択して、「追加」をクリックします。

「新規」をクリックします。

「次へ」をクリックします。

「容量可変」を選択して、「次へ」をクリックします。

仮想ハード ディスクの場所と名前を入力して、「次へ」をクリックします。
- 名前:lab-hv-03-disk1.vhdx
- 場所:D:\VM\lab-hv-03\Virtual Hard Disks\

作成する仮想ハード ディスクのサイズを入力して、「次へ」をクリックします。
- サイズ:200 GB

「完了」をクリックします。

仮想マシンの設定画面に戻るので、仮想ハード ディスクにパスが入力されたことを確認して、「OK」をクリックします。

lab-hv-03 の Windows にログインして、サーバー マネージャーの「ファイル サービスと記憶域サービス」→「ボリューム」→「ディスク」の画面を更新すると、追加した 200 GB のディスクが表示されます。

同様に、2台目の Hyper-V ホスト(の仮想マシン)でもディスクを追加しておきます。
- 仮想マシン:lab-hv-04
- ハード ドライブ:
- 名前:lab-hv-04-disk1.vhdx
- 場所:D:\VM\lab-hv-04\Virtual Hard Disks\
- 容量:200 GB
2. フェールオーバー クラスターの構築
2ノードの フェールオーバー クラスターを構成します。今回は、下記の手順を実施しています。
- Windows Server 2025 に Hyper-V フェールオーバー クラスターを作成してみる。(PowerShell)
- Windows Server 2025 のフェールオーバー クラスターにファイル共有監視を構成してみる。(PowerShell)
フェールオーバー クラスターは、2ノードで構成してあります。

記憶域プールは、まだ構成されていません。

それぞれのノードで、200 GB の追加ディスクが認識されています。

3. S2D の有効化(記憶域プールの構成)
S2D は、PowerShell で有効化します。フェールオーバー クラスターのノード(lab-hv-03)にドメインの Administrator ユーザーでログインして、PowerShell コンソールで Enable-ClusterS2D を実行します。確認メッセージが表示されるので、「Y」の入力して進みます。
PS C:\> Enable-ClusterS2D
確認
この操作を実行しますか?
ターゲット 'クラスターの記憶域スペース ダイレクトを有効にします' で操作 'lab-fc-02' を実行しています。
[Y] はい(Y) [A] すべて続行(A) [N] いいえ(N) [L] すべて無視(L) [S] 中断(S) [?] ヘルプ (既定値は "Y"): Y
警告: 2025/07/27-16:41:03.226 ノード lab-hv-03: キャッシュに使用するディスクが見つかりませんでした
警告: 2025/07/27-16:41:03.240 ノード lab-hv-04: キャッシュに使用するディスクが見つかりませんでした
Node EnableReportName
---- ----------------
lab-hv-03 C:\WINDOWS\Cluster\Reports\EnableClusterS2D on 2025.07.27-16.41.03.htm
サーバー マネージャーの「ファイル サービスと記憶域サービス」→「ボリューム」→「記憶域プール」を開くと、記憶域プールが作成され、「物理ディスク」には 200 GB のディスクが2つ含まれています。
- 名前:S2D on lab-fc-02

フェールオーバー クラスター マネージャーを開くと、クラスター(lab-fc-02.hv.go-lab.jp)→「記憶域」→「プール」に、「クラスター プール 1」が作成されています。このクラスター プールには、記憶域プール「S2D on lab-fc-02」で構成されています。

4. 仮想ディスクの作成
サーバー マネージャーの「ファイル サービスと記憶域サービス」→「ボリューム」→「記憶域プール」を開き、記憶域プールを右クリックして「仮想ディスクの新規作成」を開きます。
- 名前:S2D on lab-fc-02

記憶域プールを選択して、「OK」をクリックします。
- プール名:S2D on lab-fc-02

「次へ」をクリックします。

作成する仮想ディスクの名前を入力して、「次へ」をクリックします。
- 名前:S2DDisk1

「サイズの指定」を選択して、「次へ」をクリックします。今回の構成では「最大サイズ」を選択するとエラーになることがあるので、あえてサイズ指定しています。
- サイズの指定:100 GB

「作成」をクリックします。

作成が完了したら、「このウィザードを閉じるときにボリュームを作成します」のチェック ボックスを外して「閉じる」をクリックします。

サーバー マネージャーの画面を更新して記憶域プールを選択すると、作成された仮想ディスクが表示されます。

5. ボリュームの作成
仮想ディスクを右クリックして、「ボリュームの新規作成」を開きます。
- 仮想ディスクの名前:S2DDisk1

「次へ」をクリックします。

プロビジョニング先のサーバー(クラスター)とディスクを選択して、「次へ」をクリックします。
- プロビジョニング先:lab-fc-02(クラスター)
- 仮想ディスク:S2DDisk1

「次へ」をクリックします。

「ドライブ文字またはフォルダーに割り当てません」を選択して、「次へ」をクリックします。

ファイルシステムはデフォルトのまま、ボリューム ラベルを入力して「次へ」をクリックします。
- ファイル システム:ReFS
- アロケーション ユニット サイズ:既定
- ボリューム ラベル:S2DVol1

「作成」をクリックします。

ボリューム作成が完了したら、「閉じる」をクリックします。

これで、仮想ディスクにボリュームが作成されました。

フェールオーバー クラスター マネージャーでも、「S2DDisk1」で構成されたクラスター仮想ディスクに、ボリューム「S2DVol1」が表示されています。

6. CSV へのボリューム追加
フェールオーバー クラスター マネージャーで、クラスター配下の「記憶域」→「ディスク」を開き、ディスクを右クリックして「クラスターの共有ボリュームへの追加」を開きます。
- ディスク:クラスター仮想ディスク (S2DDisk1)

適用先が、「クラスターの共有ボリューム」になります。そして、CSV ボリューム(S2DVol1)のマウントされたパスが表示されます。

エクスプローラーでディレクトリを開いて確認すると、CSV がマウントされていることがわかります。
- C:\ClusterStorage\S2DDisk1

これで、S2D による CSV の記憶域に、仮想マシン / 仮想ディスクを配置できるようになります。
つづく。