Windows Server Server 2025 のフェールオーバー クラスターに、クォーラムとして共有フォルダーを設定してみます。
今回の環境
ファイル サーバー用 Windows マシン
Windows Server 2025 のマシンを用意して、フェールオーバー クラスターと同じドメインに参加させておきます。
- コンピューター名:lab-fs-01
- IP アドレス:192.168.40.15
- サブネット マスク:255.255.255.0
- デフォルト ゲートウェイ:192.168.40.1
- ドメイン:hv.go-lab.jp
フェールオーバー クラスター
2ノードのフェールオーバー クラスターを用意してあります。今回は下記のように PowerShell で構築しています。
クォーラム未構成の2ノード クラスターなので、片方のノードの「現在の投票」が「0」になっています。

クラスターの名前は、lab-fc-02 にしてあります。
- クラスターのコンピューター名:lab-fc-02
- クラスターの FQDN:lab-fc-02.hv.go-lab.jp

まだ、クォーラム(監視)は構成されていません。

1. 共有フォルダーの作成
ファイル サーバー(lab-fs-01)に、ドメインの Administrator ユーザーでログインして、共有フォルダーにするフォルダーを作成します。
- フォルダー:C:\quorum-01
エクスプローラーで C: ドライブを開き、空いているところを右クリック →「新規作成」→「フォルダー」をクリックします。

フォルダー名は、「quorum-01」にします。

作成したフォルダーを右クリックして、「プロパティ」を開きます。

「共有」タブを開き、「共有」をクリックします。

クラスター コンピューター名オブジェクト(CNO)を入力して、「追加」をクリックします。
- CNO:lab-fc-02$(クラスタ名の末尾に「$」を追記する)

CNO の「アクセス許可のレベル」を、「読み取り/書き込み」変更します。

「共有」をクリックします。

共有フォルダーとして構成されるので、「終了」をクリックします。

フォルダーのプロパティ画面も、共有フォルダーとして構成されたことを確認して「閉じる」をクリックします。

2. ファイル共有監視の設定
クラスター ノードにドメインの Administrator ユーザーでログインして、フェールオーバー クラスター マネージャーで作業します。
クラスターを右クリックして、「他のアクション」→「クラスター クォーラム設定の構成」を開きます。

「次へ」を開きます。

「クォーラム監視を選択する」を選択して、「次へ」をクリックします。

「フェイル共有監視を構成する」を選択して、「次へ」をクリックします。

共有フォルダーのパスを入力して、「次へ」をクリックします。
- ファイル共有パス:\\LAB-FS-01\quorum-01

「次へ」をクリックします。

クォーラム設定が正常に完了したことを確認して、「完了」をクリックします。

これで、「ファイル共有監視」が構成されました。

クラスターノードの両方で、「現在の投票」が「1」になりました。

おまけ:FQDN でのファイル共有パス指定
ファイル共有監視は、コンピュータ名ではなく下記のように FQDN で指定しても問題ありません。

ちなみに、何度かクォーラム設定を変更すると、「監視」の名前末尾が「~ (2)」といった数字が付与されることがあります。

これの名前は、ファイル共有監視のプロパティで変更できます。

プロパティの「全般」タブで、名前を変更します。

これで、「監視」に登録される名前が変更されました。

つづく。